ふぁ〜む・まるはち
aboutus

OUR VISION

代々受け継がれてきた
三浦半島の農業を基盤に
未来へ繋げる農業を創る

ABOUT US

ふぁ〜む・まるはちは三浦半島の最先端三浦市の西側にある初声地区に2.2ヘクタールの畑と、三浦海岸にある大型宿泊施設の近くに0.5ヘクタールのの畑を持つ農園です。
冬場はキャベツやブロッコリー、夏場は小玉スイカやトマトなどの野菜を、緑肥や有機質素材の肥料を使用して栽培しています。 当農園はこれまで、「三浦の天と大地の恵を受けた質の高い野菜を食卓へ届ける」ことをモットーに、独自で開発した肥料や良い土を創るこだわりの栽培方法で、質の高い野菜を提供してきました。
現在では、農業体験や農地を利用した体験プランなどを通して、当農園で「食」を創る現場を感じていただいています。

PROFILE

農場名 ふぁ〜む・まるはち
代表 加藤雅基
連絡先 〒238-0114 神奈川県三浦市初声町和田3334
TEL 080-5058-6118
mail info@farm-maruhachi.com
従業員数 4人
事業内容 農産物の生産
圃場面積 約2.2ヘクタール

INTERVIEW

ふぁ~む・まるはちは三浦市の西側初声地区で代々農業をやってきた農家だ。海に近いことから、昔は半農半漁をやっていたこともあったが、高度経済成長期に伴う三浦の農業の近代化によって、代表作物である大根、キャベツ、スイカの生産を主に、先駆け的にトマトのハウス栽培なども行ってきた。
 代表を務めるのは加藤雅基さん。現在45歳であり、5年前に父から経営移譲した。
「これまではずっと典型的な三浦の農家だったと思います。自分も特に意識することなく、長男ということで就農しました。おいしい野菜を作るというよりも、作業性を重視して、いかに効率的に仕事するか、省力化をするかということばかりを考えていました。野菜作りにこだわりはなかったかもしれない」
 だが、徐々に加藤さんのなかで疑問が大きくなってきた。果たしてこのままの農業を続けていけるのだろうか。これまで自分がやってきた農業は何か優位性はあるのだろうか。時代はTPP協定が決まろうとするなかで、外国の野菜と日本の野菜が同じ俎上に乗せられようとしていた。 「ただ、うちは父親が大量生産をする農業をやってきたんですが、おふくろが自ら野菜直売所に参加したんです。うちの父親も俺も最初は反対したんですが。それでおふくろの意向で少量多品種の野菜づくりをして、それを手伝ったりするのが面白かったんですね。うちの父と母は対極的なんですが、自分はその両親から半分づつ影響を受けていると思います」
 加藤さんは40歳になって、父親に経営移譲を直談判する。自分のやるべき農業を見つけたのだ。それはBLOF(Bio Logical Farming)理論(生態系調和型農業理論)だった。これは高品質・高栄養価、そして多収穫を実現する有機農法として注目されている農業理論だ。 「これまで自分が学んできた農学の知識をひっくり返すような理論でした。どうしても、この理論を身につけたいと思ってBLOF理論を教えてる長野県の株式会社BLOFERSに研修に行きました。自分も40代になって、父親も高齢になってきたこともあり、この機会を逃してしまったら難しいと思ったからです」
 しかし、野菜づくりにこだわりがなかった加藤さんが、なぜ数ヶ月も研修に行こうと思ったのか?
「自分のなかの基盤というものがないということがわかったからです。自分は農業を手伝ってはいたけど主体的ではなかった。農業高校に行って農業を勉強したけど、理論なんて身についてなかった。これまで自己流でやってきたけど、自分の仕事に拠り所がなかったんです」  それは加藤さんにとって自分の仕事への問いかけでもあった。効率的に大量の野菜を生産するのではなく、理論と分析で実証された高品質な野菜作りをしたいという思いだった。
「BLOF理論を自分の農業の基盤、拠り所にしようと思いました」
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 自分の農業の基盤を作るために有機農法のBLOF(Bio Logical Farming)理論を学んだふぁ~む・まるはちの加藤雅基さんは、早速自分の農園で実践を始めた。まず加藤さんが取り組んだのは土壌の改善だ。C/N比(炭素率)が高い植物性肥料を用いることにより、ミネラルや炭水化物付き窒素の供給率が高い畑を作ろうと考えた。これにより有機農業に取り組みながら、品質が高い野菜が作れることになる。だが、周りを見渡した時にこのC/N比が高い植物性肥料がなかった。
「稲の籾殻やサトウキビの搾りかすなどもC/N比が高い肥料として有効なですが、三浦ではこうしたものは手に入らない。品質を高め、生産コストを下げるには、入手が簡単で効果効果的な肥料が必要だった」
 そこで加藤さんが目をつけたのが竹だった。日本人には馴染みの深い植物である竹であるが、竹林は放置するとみるみる広がり伐採による管理が必要だ。この荒れた竹林に対しては「竹害」という言葉も使われていて、日本各地で問題にもなっている。
「三浦にも竹林はたくさんあって、その伐採処理に困っている人もいたんです。でも、考えてみれば竹もC/N比が高い肥料の一つだった」  竹肥料は竹を粉砕してパウダー状にし、それを土中にすき込んだり、土壌表面に撒いたりして使用する。加藤さんは試しにこの竹肥料を使った作物を、有機農業を推進する団体の野菜栄養価コンテストに出品してみた。
「このコンテストでは出品した野菜の糖度、抗酸化力、ビタミンC、硝酸イオンなどの成分分析をしてくれるんです。そこでうちが出した野菜が良い成績を取ることができた。まだ、BLOF理論を始めたばかりですけど、その提唱者である小祝政明先生も褒めてくれました。そこで、自分のなかでもBLOF理論に基づいた高品質な野菜づくりの確証が持てたんです」
 そして加藤さんは三浦半島で竹藪化している竹林の再生・伐採をサポートするボランティアグループにも参加。竹専用の粉砕機も購入し、竹肥料を使った野菜づくりを全面的に進めている。また、自分の農業の基盤を作ることによって、新たな展望も広がった。
「日本は冬になると野菜が作れない地域もあるが、三浦半島は1年中野菜づくりがおこなえる。気候にも恵まれていて、野菜づくりにも最適の場所。だから農業理論・農業技術を試す場所としても最適だと思うんです。だからこの場所でいろんな人に野菜づくりを体験してもらったり、農業技術を伝える事業も行っていきたいと考えています」
取材2019.8.23
TEXT:桑村治良(onTheHammock
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